チャートの見方

チャートとは

チャートとは、為替レートの変動を価格や時間の軸でグラフに表したものです。過去の為替レートの数値をグラフ化することで、相場の流れを視覚的に把握することができます。外国為替相場ではBID(ビッド)とASK(アスク)の2つのレートがありますが、チャート上では基本的にBIDレートにて表示されます。

ドル円チャート」や「ユーロ円チャート」、「日経平均チャート」などといった言い方をし、例えば「ドル円チャート」はアメリカドルと日本円の値動きを示したグラフ、「ユーロ円チャート」はヨーロッパの通貨であるユーロと日本円の値動きを示したグラフという意味です。

チャートの見方がわかれば、過去のデータを分析して未来の数値を予測したり、グラフの形で今後の展開を予想するなど、様々な方法で相場が予測できるのです。

チャートの見方

では実際に、チャートの見方について解説していきましょう。まずチャートには、ローソク足チャート、バーチャート、ラインチャートの3種類があります。現在日本で使用されているのは、ほとんどがローソク足チャートです。

日本で考案されたローソク足チャートは、形がローソクに似ていることからその名が付けられました。現在では「キャンドルチャート」の名称で海外でもポピュラーなチャートとなっています。今回はこのローソク足チャートの解説をしていきます。

チャートの見方

上の図をご覧ください。まず縦軸に書かれている「76.000~84.000」という数字は通貨の価格を表しています。これが「ドル円チャート」だとしたら「米ドルが1ドル何円か」というグラフなので、76.000では1ドル=76円ということになります。横軸では右に行くほど日付が進みます。

つづいて、赤と青の波打っている棒があります。これが「ローソク足」です。このローソク足の動きが、値動きを表します。このチャートでは、76.000まで下落した後、84.000の辺りまで上昇し、そのあとはまた下降しています。つまり「1ドル=76円になった後、1ドル=84円まで上昇し、そのあとまた下落していった」ということが読み取れます。

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ローソク足の見方

チャートを読むには、まずローソク足の見方から覚えましょう。一本一本のローソク足にはたくさんの情報が詰め込まれていますので、ローソク足の見方を覚えれば様々な状況を読み取ることができます。

簡単ローソク足

ローソク足は、始値(はじめね)、終値(おわりね)、高値(たかね)、安値(やすね)の4つの価格を表します。

  • 始値 その日の最初に取引された価格。
  • 終値 その日の最後に取引された価格。
  • 高値 その日取引された中で最も高い価格。
  • 安値 その日取引された中で最も安い価格。

これら「4本値」は、相場の方向性を知る手掛かりとなり、大まかな値動きを知ることができます。

実体とヒゲ

ローソク足の太い部分を「実体」と言います。実体は始値終値の価格差で、実体を見ればその日の始めと終わりでどれくらいの差があったのか一目で分かります。

また、実体から高値のラインまで伸びている細い線を「上ヒゲ」、実体から安値のラインまで伸びている細い線を「下ヒゲ」と言います。このヒゲと実体のパターンによって、様々なサインが読み取れます。

分かりやすいローソク

陽線と陰線

同じローソク足でも、終値始値より高かった場合は「陽線」、終値始値より低かった場合は「陰線」と言います。上昇相場では陽線が多く、下降相場では陰線が多くなります。

陽線と陰線は青と赤、白と黒などといった2色の異なる色で表します。特にどちらが何色とは決まっておらず、FX会社によっては色を自分で変更することも可能です。

ローソクの名称

ローソク足チャートが素晴らしいのは、形や色によって視覚的に感じることでより明確に値動きのイメージをさせてくれるところにあります。

 

ローソク足チャートの種類

ローソク足チャートには、時間軸で区切られた様々な種類があります。1日の値動きを1本のロウソク足で表すものを日足(ひあし)、1週間なら週足(しゅうあし)、1ヶ月なら月足(つきあし)、1年なら年足(ねんあし)と言います。そしてこれらをさらに細かくした分足、5分足、15分足、30分足、60分足などがあります。

一つの時間軸だけではなかなか相場を理解することはできないため、短期型トレードの場合なら分足や5分足、中長期型トレードなら日足や週足といったように、トレードスタイルに合わせて数種類のローソク足を使うことになります。

チャート上の売買のタイミング

さて、ローソク足移動平均線の見方が分かればようやくチャートを見ながら相場の予測ができます。売買の基本は「価格が安い時に買い、価格が高くなったら売る」もしくは「価格が高い時に売っておき、価格が安くなったら買い戻す」ということで利益を出します。では、チャート上のどのタイミングで売り買いをすれば良いのかを見ていきましょう。

買いのタイミング

まずは「買い」で利益が出るタイミングを見てみましょう。「買い」で利益が出るパターンは、このようなチャートです。

買いで入る

ローソク足が徐々に上がっていっています。これは上昇相場で、「買い」で利益が出るパターンです。チャートを見て右肩上がりに上がっているようなら買いで入り、さらに上がったタイミングで決済をすれば利益が出ます。「上がっている時は買い」と覚えましょう。

売りのタイミング

では続いて「売り」で利益が出るタイミングを見てみましょう。売りで利益が出るパターンは、このようなチャートになります。

売りで入る

ローソク足が右下の方向に下がっていっています。これは下落相場で、「売り」で利益が出るパターンです。チャートを見て右下の方向に下がって行くようなら売りで入り、さらに下がったタイミングで決済をすれば利益が出ます。「下がっている時は売り」と覚えましょう

移動平均線

移動平均線とは、ある一定期間で売買された値段の平均値を結んだものです。5日移動平均であれば、5日間の終値を合計して5で割るといったように算出します。この5日移動平均をつないでいき、5日移動平均線ができます。

移動平均線の傾きが右肩上がりならば上昇トレンド、右肩下がりならば下降トレンドといったように、相場のトレンドが一目で把握できます。

移動平均線