重要・経済指標一覧まとめ
重要・経済指標一覧まとめ
今回は 経済指標 の中でも
特に重要視すべき指標
についてのまとめになります。
ご参考までに。
米雇用統計
●毎月第1金曜日
経済指標の中で、何を置いても
最も注目すべきは「米雇用統計」になります。
雇用情勢を調べた景気関連の経済指標です。
発表時の為替市場はてんやわんや。
通常、雇用情勢の変化は、
個人所得や個人消費などに波及し、
今後の景気動向にも大きく影響してきます。
そんな米雇用統計の中でも特に注目なのは
「非農業部門雇用者数」と「失業率」。
予想される数字と、実数字との差が
相場に大きく影響します。
一瞬で1円動くことも珍しくないですから
経済指標の中でも特に注意すべき指標です。
日銀金融政策決定会合
●年に8回
(※それぞれ2日間ずつ行われます)
「日銀の最高意思決定機関である
政策委員会の会合のうち、金融政策の
運営に関する事項を審議決定する」
というものですが、
難しいのが発表時間が定まっていない所。
発表前に激しく値動きすることもあります。
政策金利もここで発表がありますし、
FTFの買い入れなど、量・質的な緩和があり
注目される指標の1つになってます。
ここで気になるのが、日銀の
「政策決定会合議事要旨」ですが・・・
本気で読みこなそうとするのは
分量が多すぎてアマチュアには至難の業です。
なので我々、為替ユーザーはわざわざ
全てを読みこなす必要はありません。
それこそ、専門家任せで大丈夫です。
投資で利益を上げるのに
全てを把握する必要はなく、
ざっくりでも構いませんので
どのような議論が行われたかを
抑えておけば、それで十分です。
欧州中央銀行(ECB)政策金利発表
●毎月第1木曜日
「欧州中央銀行(ECB)の最高意思決定機関」
日本では欧中銀とも呼ばれます。
ECB役員会の6名とユーロ導入国の
中央銀行総裁で構成されており、
ユーロ圏の金融政策を決定、執行します。
金利政策の発表でしたら
どの国も行っていることですが、
為替に与える影響が大きいため
トレーダーなら注目すべき指標です。
ユーロの流通量といえば、
米ドルに次いで世界第2位であり、
それだけに重要度が高い通貨ですので
ユーロ/米ドルやユーロ/円など、特に
ユーロトレーダーは注目すべき所です。
FOMC(年8回開催)
連邦公開市場委員会(略称)のこと。
米国の最高意思決定機関。
米国の金融政策を議論・決定する会議。
現在の政策金利に関しての方針が発表され
その結果が市場の予想と違った場合、
為替レートが大きく変動することがあり、
世界の金融市場を大きく動かします。
ADP雇用統計
●米雇用統計の2日前
米雇用統計の前哨戦、
雇用統計の先行指標とも言える指標です。
GDP
●毎月下旬
国内総生産。国内で生産された
商品やサービスの付加価値の総計で
景気の動向を総合的に判断するための指標です。
四半期ごとの発表ですが、
「速報→改定→確定」と
3回発表される為、毎月発表される。
特に「4月・7月・10月・1月」に出る
速報値は要注意です。
市場への影響非常に大きいですので、
必ずチェックしておきたい指標です。
消費者物価指数(CPI)
●毎月中旬
全世帯が購入する、家計に関わる物価の変動を
時系列的に測定したもので、家計に関係する
消費構造を固定化し、物価の変動により、
必要となる費用の変化を数値化したもの。
要するに、
小売やサービス等の価格を調査し、
物価の水準を測定したもので、
インフレ系では最も重要な指数です。
※食料品とエネルギーを除いた
「コア指数」が特に重要視されます。
金利とも深く関係するため、
無視の出来ない存在でしょう。
米・ISM製造業景況指数
●毎月第1営業日
アメリカ製造業の景況感を見る経済指標で、
景気の動向を左右する重要な指数です。
各企業の購買担当役員へのアンケート結果。
(米供給管理協会による)
「生産、新規受注、在庫、価格、雇用」
などを、前月分と比較して
「良い・同じ・悪い」の三段階で評価。
米国の主な経済指標の中では最も早く、
毎月の第1営業日に前月分の発表される為、
速報性において優れている指標です。
注目度も高く、市場への影響力があります。
中古住宅販売件数
●毎月下旬
景気と関連深く、先行性が高い指数。
中古住宅で所有権移転が完了したもの。
一般に米国では、不動産市場において、
新築住宅販売より、中古住宅販売の方が
規模として大きいと覚えておいて下さい。
注意すべき点は、
季節や天候の影響を受けやすく、
というのも、所得状況やローン金利動向などに
影響を受けやすい為、特に金利上昇期には、
将来的なローン金利上昇を見込んだ
駆け込み需要が増加することもあるからです。
新築住宅販売件数
●毎月下旬(月末から月初)
景気動向の重要指数。
米国で販売された新築住宅の件数。
(売買契約が結ばれた時点の件数)
米国では一般に、新築住宅販売件数は、
中古住宅販売件数と同様、個人消費者の
景気見通しが強く反映されているため
景気動向とも関係が深く、
先行指標としても重要視すべき所です。
また、家具や家電製品などの
個人消費に与える影響が大きく、
金融政策変更時には特に重要視されます。
米・小売売上高
なお、「小売売上高」という指標は、
米国だけでなく、日本も含めて
各国で発表されています。
個人消費の動向を把握する上では、
欠かせない情報となっていますので
必ずチェックするようにしましょう。
米・耐久財受注
●毎月下旬
機械設備投資の先行指標。
商務省経済分析局が発表する、
企業(製造業)の耐久財の受注状況を
表した景気関連の経済指標で、
米国の製造業における
景気循環を見る指標の一つです。
因みに、耐久財とは、
3年以上の使用に耐えうる消費財のことです。
生産者物価指数(PPI)
●毎月中旬(15日頃)
インフレ系の重要指数
労働省が毎月発表する、米国内の
製造業約10,000品目における
販売価格から算出した物価関連の指標で、
一般に消費者物価指数(CPI)が
買い手側の価格を指すのに対し、
生産者物価指数(PPI)は
売り手側の価格を指します。
製造段階別(原材料・中間財・最終財)
品目別、産業別などの数値も発表される為、
インフレ率の判断に利用されることから、
注目しておきたい指標の1つです。
住宅着工件数
●毎月中旬
景気動向の重要指数
商務省経済分析局が発表する、
米国の住宅関連の建設状況を見る指標で、
実際に、建築が開始された新築住宅の
件数を表すものです。(公共住宅を除く)
家具や家電製品などの
個人消費に与える影響が大きい。
景気動向に非常に敏感であり、
金融政策にも大きな影響を与える。
天候に左右されやすく、
月ごとの変動幅が大きいので注意が必要。
鉱工業生産指数
●毎月中旬(15日前後)
景気全般の動きを見る指数
世界各国で発表される、鉱業・製造業部門の
生産動向を指数化した経済指標で、
製造業部門の生産性がわかり、
GDPとの関連が深い点に注目が集まる。
景気全般の動向を知る為の
重要な指標と言われていますが、
相場への影響力は中程度との見方も。
因みに、日本の鉱工業生産指数は、
経済産業省が発表する「鉱工業指数」の一つで、
鉱工業生産活動の全体的な水準の推移を表します。
また、鉱工業指数とは、鉱工業製品を生産する
国内の事業所における生産、出荷、在庫に係る
諸活動、製造工業の設備の稼働状況や、
各種設備の生産能力と、動向把握を行うことを
目的としたものです。
貿易収支
●毎月10日頃発表
一国の輸出量と輸入量の収支のことで、
政府と民間の輸出額から
輸入額を引いたものを表していて、
収支の悪化具合が分かる指数です。
長年続く貿易収支の赤字は
アメリカの大きな問題になっているため、
マーケットでは「赤字額の大小」や
「対中国・対日本等の収支」等に注目です。
なお、市場への影響力には
バラつきがあるとされています。
OECD景気先行指数
●毎月20日頃
主要加盟国等の経済指標を基に作成する指数で、
景気後退の予測指数とされています。
既に発表された10個の指標をまとめたもので
景気後退の予測ツールとして重要。
一般的に3ヶ月連続の低下は
景気の後退期と認識されています。
市場への影響にはムラがあるとはいえ、
景気の動向を測るには押さえておきたい所です。
米・住宅建築許可件数
●毎月中旬ごろ
景気動向の重要指数。
「米建設許可件数」とも呼ばれ、
米国の商務省経済分析局が発表します。
住宅の着工前に、地方自治体などに
許可申請が必要な地域での、
許可発行数を調査した
住宅関連の経済指標で、
住宅着工件数と同時に発表される為
先行指標とも言えます。
(通常、許可申請が行われた住宅は、
ほとんどの確率で着工されます)
相場への影響力はあるものの、相場が動く
きっかけとして扱われることが多いようです。
経済指標は投資を行う上で、
必ずチェックしておくべき対象です。
手始めに米雇用統計からでも構いませんので、
チェックする癖をつけてみてはどうでしょう。
ドルにしろユーロにしろ、
世界の経済状況を知っておくことは
今後、何につけても大きな武器となりますので
積極的に調べるように心掛けていきましょう。