Woodies CCI(ウッディーズCCI )
ご覧の通り、2本のCCIが描写されていますね。それぞれのCCIのパラメーターは以下の通りです。
期間の異なる2本のCCIと、長期CCI(期間14)の内側にヒストグラム(=バー)が描かれています。
ヒストグラムの見方は以下の通り。
- 青バー:上昇トレンド
- 赤バー:下降トレンド
- 黄色バー:トレンド転換
- 細グレーバー:トレンド未転換
『Woodies CCI』の4つの基本ルール(順張り)
『Woodies CCI』のトレードルールはいくつかあります。順張りと逆張りがあるのですが、まずは順張りをマスタースべきと開発者Ken Woodは述べています。
ここでは順張りルールを4つ取り上げます。
- ゼロライン反発 (Zero line Reject ZLR)
- 逆ダイバージェンス (Reverse Divergence RD)
- トレンドラインブレイク (Trend Line Break TLB)
- 水平トレンドラインブレイク (Horizontal Trend Line Break HTLB)
1.ゼロライン反発 (Zero line Reject ZLR)
ゼロライン反発 (Zero line Reject ZLR)は、トレンド発生中の押し目や戻りを狙う手法です。
大前提として『Woodies CCI』では、ヒストグラムの色変化(赤・青)によってトレンド発生を確認します。その中で「短期CCI(期間6)…細線」が逆方向に振れて戻ってくることがあります。ここが「押し目」「戻り」のタイミングです。
「短期CCI(期間6)…細線」が大きく逆方向(レベル±100以上)に振れてからゼロラインに戻ってきたタイミングでENTRYします。
上のチャート図は上昇トレンド中(青いヒストグラムが連続して点灯中)に、黄色いCCI(期間6)が逆行して−100にタッチ後に反転して戻ってきていますね。そしてゼロラインに交差したタイミングで「買い」でENTRYします。まさに「押し目買い」ですね。
続いて上のチャート図は、赤いヒストグラムが連続しているので下降トレンド発生中と捉えます。そして黄色いCCI(期間6)が上昇して+100レベルにタッチ後、反転してゼロラインと交差しています(2箇所)。
このタイミングで「売り」で仕掛けます。つまり「戻り売り」です。
『Woodies CCI』の中では最も手堅い手法です。
2.逆ダイバージェンス (Reverse Divergence RD)
ヒドゥンダイバージェンス(逆ダイバージェンス)を利用した順張り手法です。まずはチャートをご覧ください。
まず、上昇トレンド発生中の長期CCI(期間14)の山①から山②へラインを引きます。
このラインと短期CCI(期間6)のクロスが「買い」のタイミングです。クロスした箇所は③と④の②箇所ありますが、必ず短期CCI(期間6)が逆側の100レベル(上の場合は−100)に達してからの反転クロスでないとヒドゥンダイバージェンス(逆ダイバージェンス)とは認めないとのことなので、③は見送り、④で買いENTRYするのが正しいルールとなります。
売りの逆ダイバージェンス (Reverse Divergence RD)も見てみましょう。
同じように①から②へとラインを引き、このラインと短期CCI(期間6)とのクロスで売りENTRYします。、短期CCI(期間6)は必ず+100レベルにタッチしていることが条件となります。
3.トレンドラインブレイク (Trend Line Break TLB)
長期CCIの山や谷を基準にライン(トレンドライン)を引き、そのラインを長期CCIが抜けた時をブレイクと捉えて順張りで仕掛ける手法です。
上のチャート図は、上昇トレンド発生中の再ブレイクで買いで仕掛けるパターンですね。◯印部分でラインをブレイクしているのがわかります。
トレンドラインが鋭角であればあるほど、ブレイクの精度が高いとされています。また、山や谷が鋭角であればあるほど強いシグナルとなります。
4.水平トレンドラインブレイク (Horizontal Trend Line Break HTLB)
長期CCIの同じ高さの山どうし、谷どうしを水平ラインでつなぎ、そのラインを同方向(順方向)へブレイクしたタイミングで仕掛ける手法です。
上のチャート図では同じ高さの谷が3つありますね。この谷底を水平につないだラインを引き、そのラインを下方にブレイクしたタイミングで「売りENTRY」します。
『Woodies CCI』の手仕舞いルール
『Woodies CCI』での手仕舞い(EXIT)ルールは以下の通りです。
- 長期CCIが反転するか平坦になる
- 長期CCI がトレンドラインをブレークする
- 短期CCIが長期CCI の内側に交差する
- 長期CCIがゼロラインと交差する
- 長期CCIが極値から反転する
- 長期CCIに動き/伸びがない
- 利益が損切りとほぼ等しい
いくつかルールがありますが、”自身のトレーディングスタイルに見合ったものを見つけることが重要”であると開発者Ken Woodは述べています。
2本のCCIのみで相場環境を認識し仕掛けと手仕舞いまでおこなう『Woodies CCI』
『Woodies CCI(ウッディーズCCI )』は、たった2本のCCIのみで環境認識から仕掛け・手仕舞いまでおこなう独特なストラテジーです。とはいえルールは非常に綿密に考えられていてロジカルです。
『972手法』をまとめてみた
まずは、『972手法』をざっくりとまとめてみます。
推奨通貨ペア
推奨時間足
- 執行時間足:5分足
- 環境認識:日足・4時間足・1時間足
トレードチャンスと狙える利幅
- 1日に6〜7回
- 1日トータルで100pips前後
使用するテクニカル
買いルール
売りルール
手仕舞いルール(利確&損切り)
ここまでが『972手法』で言及されているルールです。
『972手法』をチャートで再現してみるよ
では実際のチャートで目視検証してみます。GBP/JPY(ポンド円)の5分足です。
移動平均線は全部で6本。トレードの基準となる5MAは黄色ラインです。サブウィンドウはCCI(期間14)のみ。
トレンドラインはあえて引いていません(チャートが見づらくなるため)。トレンドの方向性に関しては、6本のMAが同調している点を重視しています(MAの傾きや確度、並び順など)。
さっそく仕掛けのタイミングをピックアップしてみます。まずは「買いENTRY」。
1回目のENTRYを拡大してみます。
①でローソク足終値が5MAを超えています。もっと早め(7本前)に5MAを抜けていますが、各移動平均線の並びや角度をみて、その場面は見送っています。
②次足が5MA超えを維持し、その次の足始値でCCIもゼロレベルをプラスに超え得ていたため(③)、買いでENTRY(④)しています。
も一つ買いパターンを取り上げてみます。
どちらの取引も微益ですが、勝てていますね。
次は売りパターンをチェックします。GBP/USD(ポンド米ドル)5分足です。
勝ててる相場をピックアップしていますので、優位性がありそうに見えますね。
『972手法』の本質は5MAのバンドウォークだ
『972手法』の概略をみて、どのように感じましたか?
CCIをフィルターに使っていはいますが、手法の本質は5MAのバンドウォークであることがわかりますね。
複数のMAやトレンドラインで方向性を確認し(MTF=マルチタイムフレーム)、順張り方向へ仕掛けます。
5MAの抜けが確かなものであることを確認してからENTRYし、少しでも5MAを割ればそこで手仕舞いという手堅い手法です。
『972手法』は勝てない?
身もふたもない話だが”環境認識”次第で優位性は変わってしまう…
2009年当時、『972手法』は多くのトレーダーによって検証されました。「972手法は、勝てる!」という意見もあれば「972手法、やっぱり勝てない…」というネガティブな検証結果もあり、賛否両論でした。
『972手法』は、入るべき相場であるかどうかを判断するのに裁量(MTFによる環境認識等)が大いに必要とされる手法です。
環境認識次第では勝てるし、認識が甘いと勝てません。
リスクを極力小さくしてトレンドの勢いある箇所だけを細かく刈り取る手法
また、5MA抜けが確実であることを重視するため、トレンドの初速は捉えられません。また、5MA割れで即手仕舞いするため、ノイジーな相場では細切れなトレードになりがち…というデメリットがあります。
だからこそ、堅実性があると言えますね。リスクを極力小さくしてトレンドの一部を手堅く刈り取る手法です。
GBP/JPY(ポンド円)、GBP/USD(ポンド米ドル)、USD/JPY(ドル円)を同時監視すれば、トレードチャンスは1日に4〜6回くらいはありそうです。
毎日100pips取れるかと言われれば、それは相場次第というところですね。5分足でのトレードなので、一度に狙える利幅は10〜20pipsくらいでしょう。
『972手法』はポテンシャルを感じさせる投資法だ
『972手法』は2009年に流行った手法ですが、いまでも十分に通用します。
移動平均線をベースにした手法なので、普遍性もあります。シンプルなロジックなので『972手法』に様々なアレンジを加えるなどの汎用性の高さも申し分ありません。
『972手法』のポテンシャルは相当高いのではないかと感じます